この直前に乗った木製コースター「サイクロン」でかなり致命的なダメージを受けた僕らにとっては、このデジャブは必要以上に恐ろしく見えた。駅舎は鉄格子で囲まれているような形だし、その薄暗くて狭いところを絶叫とともに走り去っていくライド。しかも、回転が悪くかなり待たされることに。気分はどんどん下っていく。
すぐ目の前をライドが轟音と共に走り抜ける。この雰囲気が怖いなぁ・・・・ さて、自分の番。インバーテッドだし、ということで最前席。座席は那須ハイランドパークのF2などと同じだと思うが、偶数列の座席は外にはみ出しているところが少し異なる。
スタートすると、ライドは垂直になったレールを後ろ向きに登っていく。スピードは意外と速い。そのまま地面から垂直にぶら下げられる。胸のハーネスに全体重がかかる。苦しい。まだ上がる。まだ上がる。もういいよ〜、と思うと止まった。先のほうでレールは90度に曲がっており、途中から先が見えなくなている。下に見えるのは、地面と鉄骨の柱。ああ、あそこにぶつかったら命は無いな、などと後ろ向きな考えばかりが頭をよぎる。
垂直のタワーをゆっくり登って行く。
と、何の前触れも無く突然体が軽くなった。「うおおおおっ」と地面に向かって真正面に落下し、地面すれすれで90度向きが変る。そのまま駅舎を轟音とともに通過。狭いところを通り抜けるから、体感速度はかなりのものだ。
そしてライドは上を向き、コブラロールへ突入。右へ左へぐりんぐりん体は振り回され、開放されたと思ったらすぐさま垂直ループ。その先のレールはスタート地点と同じように空に向かって垂直にそそり立っており、今度は空を眺めながらまた垂直に固定される。
そのまま、ずりずりと空に向かって巻き上げられる。空を見ていると、あまり怖くないのが不思議だ。最前列のため、一回目の巻上げより確実に高さがあるのだが。そして開放された後は今来た道を逆戻りする。後ろ向きに垂直ループ、コブラロールと連続で通過する。
巨大なコブラロール。B&Mのものより、若干荒っぽいか?
青空をバックにコブラを回る。
そのままプラットフォームを通り過ぎ、最初に巻き上げられた柱を半分ほど登って静止。今度は巻き上げられずに、そのままゆっくり下りつつプラットフォームへ戻って終了。
あああ、怖かった。なんでこんなに怖いんだろう。やっぱり、気分が落ち込んでたからだろうか。最前席、ということでスピード感はあったが、高さは低かった。これが一番後ろのシートだと、どんな感じだろう・・・。想像するだけでも恐ろしい。ちょっと気になったが連続乗りできる状態ではない。このとき同行したTAKAさんも、「これは怖い」と言っていた。
DCAのタワーオブテラーでも思ったが、怖さやスリルを感じるのは演出や雰囲気が重要なのだな・・・。 |