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エックス X シックスフラッグス・マジックマウンテン
■概要
スリル度 爽快度 ダメージ

 

オープン:2002/8/13
タイプ: 4次元
メーカー:Arrow

長さ:1100.3 m
高さ:53.3 m
落差:65.5 m
宙返り数:2 回
最高速度:122.3 km/h
乗車時間:3:00
最大落下角度:88.5度

レポート:2005/5/4





エックスのゲート前。二つのループみたいなコースはバイパーのもの。

Xは2002年に誕生した新型コースターで、世界中のコースターでも唯一の特徴を備えている。それは、シートが縦回転するということ。といってもピンとこないだろう。通常コースターのシートはレールの上に乗っているか、下にぶら下がっているかのどちらかだ。ところがこのXは、レールから左右に延びたシャフトにシートがくっついている感じになる。そしてそのシャフトが回転することで、座席が前を向いたり後ろを向いたり変化するのだ。といっても適当に回転するのではなく、要所要所で計算された回転を行う。さらにコースのねじれも加わり、もはや訳判らん〜という状態になる、らしい。


エックスのスペック。誰が見ても、ジェットコースターのライドとは思えないだろう。

Xの乗り場は一段高くなった立地にあり、横には巨大ループコースターのViperがそびえている(こいつも凄い!)。屋外にある待ち行列の入り口には、「ここから2〜3時間」という待ち時間表示が。いいんだよ、んなもん適当で!というアメリカ人の主張を感じる。幸い待ち行列は見当たらず、そのまま建物の中へ。途中で二手に分かれる。Xは、ライドの特異な形状のせいで、乗り場が左右に完全に分かれているのだ。どちらが混雑しているかは、入ってみるまでわからない。

乗り場は、工場のような殺風景な作り。しかし、人がいっぱいでユーロビート調の音楽が大音量でかかっているため嫌でもテンションは上がる。目の前には巨大なXのライドが。なんつーデカさだ。こんなものが細いレールの上を走って、レールが曲がったりしないのだろうか・・・。これから乗り込む人、乗り終わった人が凄いテンションで叫び声をあげている。これで興奮しない訳がない。


エックスのライド。でかい!!

このとき僕たちは手荷物を持っていたが、乗車時に荷物をあずけるカゴが見当たらないことに気づく。代わりに、コインロッカーがあり、荷物はここに預けろと書いてある。どう考えても持ち込みはできそうにないし、仕方なくお金を払って預けることに(50セント)。しかし、超ハイテク(?)なロッカーの操作法に手間取り、料金を2回も払うことになってしまった。日本語の案内まで出るというのに。このロッカーとは後に訪れるディズニーで再開することに。こっちではメジャーなのだろうか?


ハイテクコインロッカーの画面。日本語表示にもかかわらず、悩んでしまった。

これまで一列(正確には二列)で並んでいたが、乗車直前からは座席ごとの列に分かれる。フォーク型とでも言うのか?しかし、混み合っているため、どこに並んだらいいのかわかりにくい!適当に並んでいるように見えて、順番はしっかり守っているようにも見えるし、アメリカ人のマナーから言って、ここで下手に割り込んだら即文句を言われるのは間違いない。などと考えながら、前の人にくっついて並ぶことにした。いや〜、コースターひとつ乗るにしても、日本とは勝手が違う!

さてライドが見えるところまで来たが、ここからが長かった。ここからの列は、一回転で二人ずつしか進まない。しかもXはその仕組み上乗車や降車にとても時間が掛かる。一回転するのになんと8分以上!つまり、自分の前に10人並んでいるなら、乗れるのは40分後になってしまうのだ。事実、1時間待ってから、やっとの乗車。シートベルトを締めて、立ちのリコースターのようなランドセル型のハーネスを装着。係員による念入りなチェックが済むと座席は後ろに倒れて天井を見上げる形に。この時点でもう興奮は最高潮。これから、どんな体験が待っているのだろうか・・・。


うおおお〜っ、きたきたきた!!


巻き上げ。

上を向いた体勢で後ろ向きに進んで駅舎を出発する。太陽がまぶしい。そのまま180度ゆっくり旋回して巻上げに。体はがっちり固定され回りを見渡すのは難しい。横にはレールと、我々を支える大きな機械が。上っていくと、遠くにゴライアスやスーパーマンといった別のコースターが見えてくる。思ったよりも高い。やっと頂上に到着。ぐっと身構える。冷や汗が出る。いつ振りだろう、こんな感覚は。初めてコースター(フジヤマ)に乗ったときを思い出す。

さあドロップ・・・と思いきや軽く下っただけで、また高度が上がった。次の瞬間シートが前転し、空に代わって50メートル下の地面が目の前に!!そしてそのままほぼ直角のファーストドロップ!ぐおおおっとその地面が近づく。まるで真下を向いたフリーフォールに乗っているようだ。と思ったら、またシートが回転し、逆さまの体勢で頭から落ちる。この間、1秒前後。なんじゃこりゃーーーっと叫んだ。


右側の部分がほぼ90度のファーストドロップ。判りにくい・・・

そのままレイブンターンと呼ばれる垂直ループの半分だけを切り取ったようなターンを、内側を向いた体勢で上っていく。背中に強いGがかかる。目の前にはレールはない。代わりに、今落ちてきたほぼ垂直のファーストドロップが目に入る。

凄い開放感。まるで、空を飛んでいるようだ。レイブンターンを上りきると、前を向いた体勢になる。そして、地面に向かって一直線に落下する。あまりの迫力に、叫び声が自然出てしまう。

その後は、前を向いたり、後ろを向いたり、もはや訳が判らない。めちゃくちゃに振り回され、外側を向いたレイブンターンを過ぎたのだけは覚えている。そして後ろ向きに駅舎へ滑り込んでゴール。


大きく旋回。ここが唯一、一息つける場所。


反対側から。

・・・・・凄い。凄すぎる。これまでのコースターとは比べることができない。スペックだけを見るとスピードや規模はそこそこ。特筆すべきものではない。コースレイアウトも、ほぼ垂直のファーストドロップと二つのレイブンターンが珍しいくらいで、あとは軽いキャメルバックがある程度。なのに、実際乗ってみた感覚は、これまでのどんなコースターとも違っている。凄まじい迫力。ただ振り回されるだけかと思っていたが、とんでもない。乗ってみると見た目以上にスリルやスピード感を感じる。フジヤマなど、相手にならない。これまで乗ったどんなコースターより、スリルがあると断言できる。まさに、「究極の体験」だ。

惜しむべきは、振動も半端ではなかったこと。二回目のレイブンターンの前後など、コースの一部で尋常ではない振動に見舞われた。通常、コースターの振動は横か縦に来るものだが、Xではなぜか前後に来た(ちょうど体がレースと水平になっていたのだろう)。そのせいで、胸と後頭部を激しく打ち付けることに・・・。Xは、痛さについてもNo.1だった。よみうりランドの激痛コースター、ホワイトキャニオンの方がマシだと思う。

以前に乗った人の評判では、そこまで痛いとは聞いていなかったので、ひょっとしたら歪みが生じているのかも・・・。車体の重さだけ考えても普通のコースターの数倍はありそうだし、さらに横方向に座席が飛び出しているから、カーブなどでレールに加わる力は半端なものではないのだろう。

しかし、よくこんなモノを作った。ある意味、とてつもないアホである。普通の日本人が見たら、頭おかしいんじゃないか、という感じであろう。もっともそれに乗るためにわざわざ太平洋を越えてやってきた我々は、もっとアホなのだが。

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