このサイトについてコースター情報寝言研究室フォーラムカンリニンの部屋
インクレディブル・ハルク・コースター アイランズ・オブ・アドベンチャー
Incredible Hulk Coaster / Islands of Adventure 
■ 概要
スペック
   
オープン: 1999/5/28
製造: Bolliger & Mabillard
モデル: Sitting Coaster / Tire Propelled Launch
設計: Ingenieur Buro Stengel GmbH
建設費:  
長さ: 1127.8 m
高さ: 33.5 m
落差: 32 m
宙返り: 7 回
最高速度: 107.8 km/h
落下角度:

 

乗車時間: 2:15
最大G: 4 G
参考:RCDB他 
評価
スリル

驚愕のスタートから、大技の連続する前半のスリルは素晴らしい!まさに息をもつかせぬ怒涛の展開。

爽快感

宙返りが多いが、大らかなコース展開のため爽快感抜群!開放感あふれるロケーションも見事。

ダメージ 複雑なコース展開からは想像もできないほど乗り心地は良く、不快なGも皆無。すばらしい。
解説

ユニバーサルによる最新テーマパーク「アイランズ・オブ・アドベンチャー」。その最大の目玉が、このインクレディブル・ハルク(別名・超人ハルクコースター)だ。ラグーンにそそりたつ巨大なコブラロールは、強烈なインパクトを与えてくれる。

B&M製のコースターらしく、複雑なループが連続するコースをスムーズに駆け抜ける。

しかし、最大の特徴はその発進にある。最初は普通にトンネルの中をゆっくりと巻き上げられていくのだが、途中から突然急加速。大砲から打ち出されるが如く空を向いたトンネルから飛び出す。そして、いきなりのゼロGロール。逆さまになって、水面へ向かって落下していき、その後は息つく暇もない宙返りの連続に見舞われる。

発進装置には、?十個ものタイヤを回転させる仕組みをとっており、タイヤ一つ一つが別々の駆動装置によって制御されている。そのため、かなりコストのかかるコースターという話だ。

フロリダを代表する、ユニークで印象的なコースター。


■ レポート (2006/5 乗車)


とにかく巨大なコブラロール。おそらく世界最大のコブラでは!?


ハルクがある マーブルスーパーヒーローアイランド・エリアへ向かう。
あまりに刺激的な光景に、おもわず駆け足!


そそり立つ発射台から道行く人の頭上へ飛び出していくライド。


ゼロGロールに真下には、落し物用ネット。


プラットフォームの入り口は、大砲の真下。1時間無料のハイテクロッカー(指紋認証)に
荷物を預けてからGo!


辺りは アメコミ一色。ガンガンにかかるロック。
そして、響き渡るコースターの走行音と絶叫。これで興奮しないワケがない。

緑の巨人

入場してまず驚いた。なんて、巨大なコブラロールだ!

入り口を入って進んでいくと、空に向かって突き出した大砲のような巻上げと、ラグーンにそそり立つ巨大なコブラロールが目に入る。これまで、映像では何度も見たことがあるが、やはり実際に目にするのとでは、迫力が違いすぎる。

巻上げからは、ときおり悲鳴を含んだ轟音と共にライドが打ち出されてくる。すぐさまひねりが入り、直後にはラグーンへ向かってまっ逆さまだ。

B&Mコースター独特の巨大な機械が発するような走行音を放ちながら、コブラロール、垂直ループを駆け抜け、プラットホームの裏手に消えていく緑のライド。

スゴイ迫力だ。これで興奮しないわけが無い。

通り行く人が、その音がする度に空を見上げて思い思いの感想を口にしている。興奮する人、恐怖する人、様々だ。

ひねりの真下にはネットがかけられており、なんと無数の落し物がそこに引っかかっている。見ている間も、サングラスがひとつ飛んできて木っ端微塵になっていた。




メカニックな雰囲気。研究所をイメージしているようだ。


プラットフォーム。回転は良く、次から次へとライドが発車していく。

乗車待ち

はやる気持ちを抑えきれず、入り口に向かう。まず荷物を入り口前のロッカーに預ける。1時間までならば無料だ。

待ち時間は20分。キューラインは、アニメにでてくる研究所のよう。メカニカルな内装に、ガンガン鳴り響く音楽。どんどんテンションが増していく。

プラットフォーム直前で、最前列とそれ以外にキューが分かれる。B&Mのコースターは、後ろだと視界が遮られるため、最前列が人気だ。

次から次へとライドが「発射」されては戻ってくるため、回転率はとてもいい。列はどんどん進む。

そして、自分達の番。緑色のゴツいライドが目の前にやってくる。

ハーネスは、B&Mお約束のU字型。ガッチリと締め付けられる。前日乗車した、シーワールドのクラーケンと同様だ。異なるのは、床板があるか無いかくらい。しかし、床があると言っても足が届かないため、あっても無くても同じようなものだ。

係員によるチェックの後出発だ。ライドは真っ暗なトンネルをゆっくり登っていく。




遠くに見える空。 掛け声とともに、急加速!!


突然のGに絶叫し、視界は一瞬でホワイトアウト!


次の瞬間、体は逆さまで空中に放り出される。これは、未知の感覚だ!


体勢が戻り、水面に向かって一気にドロップ!


見事に逆さま。Gのかかり方はきわめて自然で、逆さまになったのに気付かないくらい。


別アングルから。

発射

メカニカルなトンネルの中、機械音と英語のアナウンスが騒々しい。乗客は、既に興奮して悲鳴を上げている。先のほうには外の明かりが見え、そこに向かってゆっくりと坂を上っていく。

体重を背中に預けて外の光を見ていると、どんどん高揚してくるのが判る。さまざまな効果音やアナウンス。トンネルゆえ、様々な音が反響して濃密な空気だ。思わず、笑いがこみあげてくる。

これだ。この興奮、高揚、心地よい緊張感。これを味わうためにコースターに乗っているのだ。

と、「Warning!」との警告。いよいよだ。これから始まる興奮の体験を思い、緊張が走る。

次の瞬間、「Go! Go!! Go!!!」という掛け声。

ライドは突然の急加速!! 背中にGがかかり、顔にあたる風がスピードの変化を実感させる。興奮は最高潮に達し、叫び声を我慢できない。目の前の光がぐんぐん大きくなってゆき、ついに体を飲み込んだ!

視界は一瞬でホワイトアウト。次の瞬間、頭の上には地面が。 あ、逆さま・・・・?? と一瞬思うが、考えている暇などありはしない。はるか下のラグーンに向かって急降下!

なんだこれは!! 何が起こったのか、理解が追いつかない。暗闇の中を急加速したかとおもったら、突然明るくなり、視界が戻った時には逆さま。そして、大落下! 

これまで体験したことの無い感覚。どんなコースターとも違うスリリングな一瞬だ。

乗車する前は、普通のインバーテッドコースターにあるゼロGロールを、巻き上げを省略して味わうようなものだろうと想像していたが、決してそれだけではない。

静と動、暗から明、そして上向きと逆さま、それらのコントラストが一瞬にして反転するところに、これまでにない味わいがある。

コースターの魅力のひとつに「予想を越えた未知なる体験」があると思う。たとえば、「垂直ループ」というものは、当時想像を超えた体験だった。今では「4次元コースター」なるものまで現れた。ハルクの発射も、それらと同様、全く未知の体験を与えてくれる。



水面ぎりぎりまで降下。スピードもあり、爽快感抜群。


一気に上昇し、コブラロールへ突入。


半ひねり。コブラロールは、宙返りとひねりの複合技。


スケールが大きいため、コブラ独特のちょこまかした印象は無い。


コブラロールを抜けてドロップ。


間髪いれずに宙返り。巨大な垂直ループだ。爽快感が強い。


蒸気の立ち込めるトンネルを抜ける。


発射台の周囲を大きく旋回。


連続する縦回転・横回転に、頭は混乱。今どこにいるのかさっぱり判らない。

連続宙返り

水面ぎりぎりまで降下したライドは、巨大なコブラロールへ突入する。垂直ループ状のレールを駆け上がり、2連続のひねり、そして逆さまのまま急降下。空高い位置での強烈な連続技に、自分が今どこにいるのか、わからなくなってしまう。

続けて垂直ループ。大きな垂直ループで、とても爽快感だ。またまた景色が逆さまに見える。発射からここまでの数秒間。一体何回逆さまになったのだろうか??上下の感覚など、すでにありはしない。

垂直ループを抜け、地面の下まで急降下。そのままトンネルをくぐる。高速で暗闇へ突入、一瞬で飛び出す。スピード感がすごい。

そして、上昇しつつプラットフォームの周囲をぐるっと旋回する。1回転の水平ループだ。スピードは落ちない。

見晴らしはいいハズなのに、自分が今どこをどう走っているか、さっぱり判らない。あまりの連続技に混乱した頭は、まだ正常に働いていないようだ。




水平ループを抜け、休む暇なく1回転スクリュー!


スクリューを抜け、建物の向こうに消えていく・・・。


ビットへ向かって一直線に降下し・・・


二回目の垂直ループ!スタート地点が遠くに見える。


連続カーブを抜ける。


ブレーキがかかり、一旦減速。


すぐにドロップ!減速直後のドロップは、落下感が強調されてなかなか気持ちが良い。


二回目の1回転スクリュー。


ゆるやかなアップダウン&カーブを抜ける。


ゴール!

まだまだ連続技は続く。次は1回転のコークスクリュー。横にGを受けながら前方の視界が360度回転する。

そして、もう一度垂直ループ。地面に掘られたピットから、一気に宙返り。すさまじい宙返りの連続だ。しかし、乗り心地はいい。Gのかかり方も自然で、強烈なコースレイアウトから想像される体へのダメージはほとんど無いのが素晴らしい。

続けて緩やかなアップダウンを伴ったS字カーブを抜け、ブレーキゾーンへ。若干スピード調整が入る。B&M製のコースターは、ハルクに限らず後半へ入るところで、こういったブレーキゾーンがあることが多い。

ブレーキゾーンを抜けると、おもむろにドロップ。急なドロップに、歓声が上がる。

続けて二回目のコークスクリューでトドメ。

その後、ライドは地面ぎりぎりを左右にカーブしながら進んでいく。スピードは落ちているが、地面が近いため体感的にはそこそこスピード感がある。

そして、ブレーキゾーン。ゴール。


まとめ

ハルクの最大の魅力は、スタート時の一瞬に集約される。

巻き上げ途中からの急加速、ゼロGロールの流れは何度乗っても魅力的だ。これに慣れてしまうと、この前に乗ったほぼ同型の「クラーケン」など、退屈に思えてしまう。 ゆっくり上っていく巻上げでは、爆発的な興奮を感じられないからだ。(たくさんのコースターに乗りすぎたせいかもしれないが・・・)

反面、直線的な急加速だと、爽快感がある代わりにコースターの醍醐味の一つであるドロップが味わえない。ハルクは、その両方のいいとこ取りと言える。加速による興奮と、ドロップによる興奮、オマケにゼロGロールまで味わえてしまうという贅沢さ。

続けてやってくる宙返りの連続も素晴らしい。様々な回転を、ストレス無く通過する。

とにかく、このスタートから連続宙返りまでの流れは、ループコースターとしては他に並ぶものが無い素晴らしさだ。

反面、後半部分は若干退屈だ。二回目の垂直ループの後は、一度スクリューがあるだけで、あとはなんとなくカーブを繰り返す。アップダウンもほとんど無い。全体的にスピードも低下しており、それまでの興奮が若干スポイルされてしまうのが、大変残念だ。

前半があまりに素晴らしかっただけに、後半が尻すぼみになってしまうのは本当にもったいない。せめて、小刻みなキャメルバックを配置すれば、また別の楽しみ方もできるのだが。

後半にもうちょっとこだわれば、「究極のコースターのひとつ」に数えられただろう。

そうは言っても、全体的に見れば素晴らしいコースターであるのは間違いない。ここ、オーランドでは間違いなくNo1のコースターだ。コースターファンによる投票の上位に登場するのもうなずける。

 

このサイトについてコースター情報寝言研究室フォーラムカンリニンの部屋
SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送