ホリデイワールド
ホリデイワールドは、インディアナ州ルイビルから車で数時間の広大な田園地帯にある素朴な遊園地だ。パーク全体が、クリスマスや収穫祭、ハロウィンといった「Holiday」のテーマで彩られている。
決して派手な遊園地では無いが、古きよきアメリカを想起させる風景やアトラクションがうまく自然に溶け込み、とても落ち着けるのんびりした雰囲気を味わえる。ちなみにこのパークがある地名は「サンタクロース」。そんなところからも、このパークの雰囲気が作られている。
このパークには三つのメジャーなコースターがある。全て木製だ。先に作られた二つのコースター「レイブン」と「レジェンド」の製作はCCIという会社。そして、元CCIのメンバーが新たに作ったのが、ヴォヤージュのメーカーであるGravityGroup。そんなところから、この3機は兄弟とも言える。事実、乗ったフィーリングやコースレイアウトに共通する部分がある。
ヴォヤージュは2006年に登場した、新型の木製コースター。支柱がスチールのため、ハイブリット型と呼ばれている。前の二機に比べると、とにかくサイズが大きい。2006年現在、木製コースターとしては長さでは世界第3位、高さでは5位、最高速度で4位という記録を持つ。
パーク最奥に位置し、園内からはファーストドロップとセカンドドロップが見えるだけだ。後は、全て広大な森林にうずもれている。
このコースターが発表された時、「ついに来たか」と思った。
これまでの大型木製コースターは、旋回を繰り替えすタイプが多く、気持ちのいいキャメルバックがあったとしてもそれほど多くは無かった。ASKAのような気持ちのいいキャメルバックを持つコースターもあるが、スケールやスピード感という点で劣っていた。
ヴォヤージュは、スケールやキャメルバックの多さ、さらにはコースレイアウトの多彩さという点で圧倒的なものを持っていたのだ。
ちなみにこのコースターのニックネームは「エアタイムマシン」。コース全体で20秒を超えるエアタイム(浮遊感)を味わえるという。当然、世界No1だ。
一体どんな体験がまっているのか。はやる気持ちを抑えきれず、乗り場へと向かう。
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