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King of Coasters FUJIYAMA 富士急ハイランド
■ 概要

スペック
   
オープン: 1996/7
製造: トーゴ
モデル:  
設計:  
建設費: 30億円
長さ: 2044 m
高さ: 79 m
落差: 70 m
宙返り: 0 回
最高速度: 130 Km/h
落下角度: 65 度
乗車時間: 3:36
最大G: 3.5
参考:RCDB他 
評価
スリル

大きなアップダウンとスピード感。強烈なターン。そして、最後に待ち受けるサーフィンコースの激しさ。最新の海外製コースターには無いスリルを味わえる。

爽快感 車高のの低いライドで猛烈なアップダウンを繰り返す。浮遊感も抜群で、爽快感は高い。
ダメージ コースのところどころで激しい振動を感じる。また、最後のサーフィンコースの荒っぽさは、体を痛める可能性も。
解説

日本を代表するメガコースター。建設当時、落差、早さ、最後部高さでギネス記録に輝き、富士急ハイランドの名を世界に知らしめた。現在ではどれもギネス記録では無くなってしまったが、その素晴らしい走りは未だにコースターファンを引きつけてやまない。

コースは古典的なキャメルバックタイプ。垂直ループなどのエレメントは存在しない。しかし、徹底的にアップダウンを繰り替えす前半、地面ぎりぎりを高速で走り抜け、振り落とされるのでは無いかと思わせるほど強烈な振り回しを味わえる後半と、作り込まれたコース展開が怒濤のように襲ってくる。スペックだけでは魅力を語る事の出来ない、素晴らしいコースターである。

製作は、当時日本のコースターメーカー最大手だったトーゴ。国内ではFUJIYAMAが最後のトーゴ製メガコースターとなった。


■ レポート (2006/1 乗車)


駐車場の上空をうねるFUJIYAMA。日本離れした光景だ。


プラットフォームの建物。富士急の園内では珍しく(?)、キレイに整備されている。

FUJIYAMA

FUJIYAMAは素晴らしいコースターである。もう、それは誰の目にも明らかで、今更こんなページで主張するのもおこがましいくらいだ。

FUJIYAMAは建設からすでに8年が経過した。普通、どんなアトラクションでも8年も経てば人気は落ちていくものだ。しかし、このFUJIYAMAの人気は衰えない。夏休みの時期など、未だに数時間待ちの行列となる。

今回は真冬の閑散期ということで、ほとんど待つことなく乗車することができた。富士山の山麓に位置するため、通常この時期は凍えるほどの寒さとなるが、この日曜に限ってとても暖かく、晴天で富士山も良く見え、最高のFUJIYAMA日よりとなった。こんなラッキーはそうそう無い。

富士急にやってくる手段としては高速道路を使うことが多いと思う。中央自動車道を西にむかって走っていると、FUJIYAMAの巨体が良く見える。恐ろしいまでの大きさだ。コースターが苦手な人にとっては、悪夢のような光景かもしれない。

FUJIYAMAのプラットフォームは第一ゲートを入ったすぐの所にある。そのまま園外方向に向かって巻き上げるため、走っている光景は駐車場まで出ないとなかなか見ることができない。79メートルの巻き上げをライドが登っていく光景を、よく家族連れが眺めていたりする。

プラットフォームは3階建てほどの高さがあり、つづら折り状のスロープを登っていく。混雑期は、このスロープ全体だけでなく、外の部分にも長い行列ができることになる。

今回は乗り場直前まで一気に進むことができた。待ち時間は1ライド分。素晴らしい!やはり富士急は冬に行くに限る。

プラットフォームはかなり広い。余裕を持った作りだ。オレンジとブルーのFUJIYAMAカラーに塗られている。

待っていると、走り終えたライドが戻ってきた。乗客は皆大興奮だ。笑いながら涙を流してその凄かった体験を叫んでいたりする。待っている人の中には、それを見て怖じ気づく人もいる。

 




プラットフォーム。残念ながら席は自由には選べない。
せっかく座席ごとにゲートがあるのだから、自由に選ばせてはどうだろうか。


ライド。これはライド全体に銀箔(!)を貼った「FUJIYAMA銀次」とのこと。
他に、通常のカラーリングのライドに加え、金箔貼りの「FUJIYAMA金太郎」もある。


巻き上げ。地平線まで見渡せる。ゆっくりゆっくり登っていく。


頂上では富士山がよく見える。しかし、見とれている暇は・・・

 

乗車

さて、自分たちの番だ。すでに何度も乗車したことがあるとは言え、興奮は抑えられない。まず荷物をロッカーに預ける。よくあるカゴのような物ではなく、駅のコインロッカーのようだ。お金は必要ない。鍵にはゴムバンドがついており、腕に通してライドに乗り込む。

ライドは車高が低く、背もたれも小さい。着席し、シートベルトを通す。そして、前方のバーを引き、腰に当てる。

開放感にあふれる構造のため、人によっては益々恐怖を感じるかも知れない。バンデットやサーフコースターには、肩から下ろす厳重なハーネスが着いていることを考えると、極めてシンプルな装備だ。今となっては、サンダードルフィンのようにむき出し型のライドが増えてきたが、当時としては画期的なライドだったに違いない。

係員によるチェックが済むと出発だ。プラットフォームの出口では、係員がハイタッチをしてくれる。乗客のテンションはイヤでも高まっていく。

プラットフォームを滑り出し、180°旋回する。そして巻き上げだ。あまりの高さに頂上が見えない。

これから待っている最高の体験を想像し、身震いがしてくる。初めて乗車したのは、4年ほど前だった。思えば、ディズニーランドのスペースマウンテンしか乗ったことのなかった自分が、よくこんなコースターに乗れたものだと思う。その時は、一緒に行った友達に半ば引きずられるようにして乗車した。巻き上げの途中どんどん遠くなっていく地面、反対にいつまで経っても到着しない頂上、ファーストドロップ直前の静寂。緊張。そして、意識が飛びそうなほど恐ろしかった生まれて初めての、ドロップ。 

そんな事を思い出しているうちに、ライドは頂上に近づく。早くも叫び声を上げている乗客も多い。周りには高い建物がほとんど無く、園内の喧噪もここまでは届かない。高い。ただ空と、目の前に悠然とそびえる富士山が見えるだけだ。晴天の日のFUJIYAMAは、いつもより少しだけ楽しみが多い。




行くぞ! 地上79メートルからのファーストドロップ!


体は完全宙に浮く!ぐんぐん地面が近づく!


まさにまっさかさま。


谷の部分で時速130km/hを超える!
冬の絶叫祭り期間中は、ここで写真のように炎が上がる。


上昇すると一旦スピードは低下。富士山を眺めよう。


反対側には、複雑に絡み合ったレールが・・・。これからあそこに突っ込んでいくのだ。


セカンドドロップ!ここも落差は十分大きい。一気に加速する!


ぜひバンザイして風に身を任せよう。


支柱の下をくぐり抜け、急角度で上昇。大キャメルバックへ。


大キャメルバックを越える。気持ちいい浮遊感!
目の前には、ブーメランターンが見えてくる。

 

ファーストドロップ

頂上に着く。しかし、すぐには落ちない。バンデットのように平坦な部分を崖に向かってゆっくりと進む。レールは少し先で右に曲がり、そこでとぎれたように見えなくなっている。

行くぞ!と気合いを入れた瞬間、落下前だというのにライドはスピードを上げた。そのまま、一気に地上79メートルからのドロップに突入する!

ライドは地面を向き、一気にスピードアップ。遠くに見えた地面が、一瞬にして近づいてくる。68度の角度だが、感覚的にはまっさかさまに地面に向かって落ちていくようだ。体がふわーっと浮かび上がる。心地いい落下感と風圧。

サンダードルフィンに比べると角度が緩い分、落下感や加速度では少し負けるだろう。サンダードルフィンに乗ったことがあるなら、ややマイルドなファーストドロップという印象だ。しかし落差は大きい。国内では未だに有数の素晴らしいファーストドロップだ。

地面ぎりぎりまで降下し、スピードは130km/h以上にも達する。若干の振動が、それなりに年をとったコースターであることを思い出させる。

今回は「冬の絶叫祭り」というイベントが行われており、ここで大きな火柱が吹き上がる。昼間だと明るさの関係で良く見えないが、夜の乗車時はなかなか見物だ。

そして、ライドは長い坂を駆け上がり、敷地の端までやってくる。再び高度が上がる。目の前には富士山がよく見える。ここでしか味わえない、素晴らしい光景だ。ファーストドロップのスリルを味わった直後、つかの間の静寂とそびえる富士山。これもFUJIYAMAの醍醐味である。

富士山を眺めながら、ライドは180度旋回する。下の方に見える、複雑に絡み合ったFUJIYAMAのレールがこれから始まる興奮のライドを予感させる。FUJIYAMAなどという雄大なネーミングに似つかわしくない、激しさを感じる光景だ。

そして、その絡み合ったレールに向かって、セカンドドロップ! 引きずり込まれるような感覚を覚えた後、強いGを感じつつ大きなキャメルバックを駆け上がる。そして、頂上では無重力を体感! そしてまたドロップ! 畳みかけるようなアップダウンが連続し、最高に楽しい瞬間だ。

FUJIYAMAには多くのドロップポイントがあるが、そのほとんどで引きずられ感を感じることが出来る。これは、後ろの席で強く感じる。また、山を登る時には浮遊感を感じることができる。こちらは逆に前方の席で強く感じる。これまで国内のコースターでは、ここまで連続した引きずられ感や浮遊感を感じることができるコースターは、存在しなかったハズだ。これが、コースターの醍醐味の一つであり、中毒になってしまう一つの要素であると思う。その点、FUJIYAMAはとにかく徹底している。FUJIYAMAを優れたコースターたらしめている一つのポイントだ。



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