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 ミレニアムフォース シダーポイント
Millennium Force / Cedar Point 
■ レポート (2005/5 乗車)


カリスマ性を感じさせるロゴ。夜は怪しくライトアップされる。


コースは広い面積を贅沢に使っており、森に囲まれている部分も多く、全体を見渡すにはヘリコプターにでも乗らないと無理だろう。写真は、展望台のようなアトラクションから撮影したもの。


乗車待ちの列をかすめて行くライド。 凄い迫力に興奮は高まる。


ライドの様子。サンダードルフィンとほとんど同じ構造と言える。ヘッドレストの形状が若干異なるか。


輝くインタミン社のロゴ。「INTAMIN GIGA ROLLER COASTER」と刻印されている。ちなみにサンダードルフィンは「MEGA ROLLER COASTER」(のハズ)。

乗車待ち

ミレニアムフォース。その名を初めて聞いたのは、いつのことだったか。初めてLaQuaのサンダードルフィンに乗車し、その圧倒的なファーストドロップに文字通り腰を抜かした。と同時にその乗り心地の良さに驚き、コースターに興味を持った。世界にはどんなコースターがあるんだろうと調べているうちに見つけたのが、このミレニアムフォースだった。

サンダードルフィンを大きく上回る高さ94メートル、落差91mのファーストドロップ。ビルに囲まれのびのびと疾走できないサンダードルフィンとは異なり、広い敷地を十分に使ったコースレイアウト。これが、サンダードルフィンの完成形なのか。いつか必ず乗りに行ってやると決めた。

そしてとうとうやってきたシダーポイント。ここには世界最大級のコースターが二つ存在する。ひとつが、2005年夏前までギネスホルダーだったトップ・スリル・ドラッグスター。もうひとつが、いわゆる通常の巻き上げ式コースターとしては事実上世界一のミレニアムフォース。さらに、世界で始めて高さ200フィート(約60メートル)の壁を破ったマグナムXL-200を始めとする13以上のコースター群。これらをして、ここシダーポイントは絶叫界の聖地として名高いのだ。

シダーポイントは、五大湖のひとつエリー湖に長く突き出した半島部分全体に及んでおり、ミレニアムフォースはその西側の湖岸沿いにそびえ立っている。湖とは言え、とても大きく海のようだ。通常の入園ゲートからは一番奥まったところにあるため、朝一乗車を目指す人はかなり大変な思いをするだろう。

さて、オフィシャルホテル宿泊のメリットを生かし、一般入場者より30分ほど早く列に並ぶ事ができた。3両編成で運行しており、巻き上げスピードも速いため、回転はかなりいい。列はぐんぐん進む。優先入場と言っても、動いているアトラクションは目玉の二つだけであり、ミレニアムフォースにも当然それなりの列ができている。時折、待ち行列を掠めるようにライドがかっとんで行く。なるほど、レールの作りもライドも、サンダードルフィンとほとんど同じのようだ。

待ち行列には日よけや扇風機、さらにはDJブースまである。DJブース!夏の夜は相当盛り上がるのだろう。こういうところへのこだわりが、日本との違いを感じさせる。この日はオフシーズンのためかDJはいなかったが、周辺にはガンガンにダンスミュージックがかかっており、興奮は高まっていく。

20分ほど待って、ついにプラットフォームへの階段を上って行く。目の前には、一周して帰ってきた人たちが降車を待ている。とても意外な事にみな極めて冷静だ。澄ました顔をして、はしゃぐことなくライドから降りて去っていく。マジックマウンテンで乗ったXとはえらい違いだ。

そこで気が付く。今日は、今年初めてシダーポイントがオープンする日。そう、冬の厳しいシダーポイントは5月から10月までの9ヶ月間しか営業していないのだ。つまり、オープン前日からオフィシャルホテルに泊まって朝一ミレニアムフォースに乗る人たち。本物の「シダーポイントエンスージア」達に違いない。

気が付けば、みなが着ているTシャツはミレニアムフォースやドラッグスターのデザインばかり。・・・なるほど。スゴイところに来てしまった。
※昼になり一般客が多くなってからは、みなヒートアップしていた。やはり朝だけ特別だったようだ。


ライドは、黄、青、赤の三色。背景に雪が積もっているように見えるが、これは光の加減でそう見えるだけ。


急斜面を高速で登っていく。あっと言う間に頂上へ到達する。左手には海のようなエリー湖。右手には広大な園内が広がっている。

乗車・巻き上げ

そしてとうとう我々の番。直前から座席別にキューが分かれるが、最後尾と最前列は人が多いため、前から二番目を選んだ。これだと最小の待ち時間で乗車できる。日本でもこのような方式を採用してほしいものだ。

驚いたことに、みなサングラスをしたまま乗車している!係員も何も言わない。人によってはシダーポイント印のメガネバンド(こんなのが売っていること自体驚き!その後もちろん購入した。)をしているが、少数派。吹っ飛ばないのだろうか?

ライドは、まさにサンダードルフィン。背もたれの形などが少しづつ違うが、乗り心地やハーネスなどは全く同じと言っていい。つまり上半身完全フリー。開放感あふれている。

無機質な空間には、SF風のBGMが流れ「Welcome to Millenium Force. Please enjoy your ride・・・」などという女性のクールなアナウンスがされている。「ミレニアムフォース」という名前といいこの雰囲気といい、派手な走りとは対照的にクールな印象を受ける。

さて、ライドがスタートした。巻き上げもサンダードルフィンとほぼ同じ感覚。前方からケーブルが降りてきて車体の下にセット。そして極めて静かに急斜面を登っていく。スピードは速い。

左手には海と見紛うようなエリー湖が水平線まで見せて広がっている。右手は園内。木が多く、森の中のようだ。それがどんどん下に行ってしまう。


なんと言うスケールのファーストドロップだろう。なめらかな曲線がこの上なく美しい。いくら眺めていても飽き無い。


別角度から。高圧電線の鉄塔のようだ。


落下するライド。まさに垂直落下。


地上94メートルの眺め。見渡す限りエリー湖が広がる。ついに来たぞ!


ドロップ開始!これから登るブーメランターン部分が見えている。


ほぼ80度の部分。感覚的には90度。風に身を任せて力を抜こう!


あっという間に地面が近づく。凄い風圧とスピード!記憶が飛ぶ!! 左にはレールが見えるが、ここにはなんと本物の蒸気機関車(遊園地のアトラクション)が走る。蒸気機関車とミレニアムフォース・・・。時代を越えた不思議な組み合わせだ。

ファーストドロップ

あっという間に頂上。高い!とにかく高い!周りに比べるものが無いせいか、空に置いてきぼりにされた気分だ。とうとう来たぞ!ここが憧れのミレニアムフォースの頂上だ!!まだ冷たい風が心地いい。

そしてライドは速やかにファーストドロップへ突入する。溜めも余韻も無い。サンダードルフィンのファーストドロップを思い出しながら、腕がつりそうになる限界までバンザイする。指先まで残さず全身で風を感じてやろうと思う。そのために、こんな地球の裏側までやってきたのだ!!

声の限り叫ぶ中、ライドは一気にに加速する。すぐに目の前には90メートル下の地面が広がる。吸い込まれるようなマイナスGを感じたのもつかの間、すさまじい風圧を受け、あまりのスピードに狭まる視界。そして重力から開放される体。

まさに落下。まっさかさまの落下だ。地面に向かって身ひとつで落下していく。それもなんと心地いい落下だろう。全身に風を受けて、スカイダイビングをしているようだ。高さによる恐怖感は不思議と無い。あまりにスムーズで、開放感があるにもかかわらずしっかり守られているような、不思議な感覚だ。

やはりサンダードルフィンのファーストドロップに似ている。角度は若干急だが、それは誤差の範囲といえよう。乗っている身にとっては、ほとんど違いはない。「滑り落ちる」ではなく、文字通り「落下」する感覚も同じだ。

しかし、その長さは大きく違う。イメージ的には、タワーハッカーとブルーフォールの違いと言えるかもしれない。自由落下する部分が若干長いのだ。若干といっても、乗車している者にとっては大きな違いだ。気持ちいい浮遊感を長く味わえる。

風きり音に自分の叫び声さえ聞こえなくなる。視界が狭まり、何も見えなくなる。魂まで抜かれそうだ。これが世界一のファーストドロップなのか。


雄大なブーメランターン。スピードは十分に保ったままだ。地面が逆さまに見える。


下から見上げたところ。 青い空に黄色の車体が映える!


ブーメランターンを抜けセカンドドロップ!低空滑走に入る。


地面ギリギリを左に大きくカーブ。トンネルが見えてきた。


一瞬でトンネル突入!!手が当たりそう!(絶対に当たらないが)

ブーメランターンからトンネル突入

地面が近づき、ライドは最高速度149km/hに達する。強烈なGがかかり、迫力とスピードをより一層感じる。すぐライドは上昇し、オーバーバンクのブーメランターンへ突入する。

このブーメランターンはファーストドロップと比べてかなり低く、ライドが勝ち得た圧倒的な運動エネルギーを殺すには至らない。気持ちのいい速度で頭が下を向くオーバーバンクターンを駆け抜け、セカンドドロップに入る。

高度が下がり、ライドは地面ギリギリを滑走していく。あまりの速度に、前方の景色が一瞬で後ろへ流されていく。

バンクを付けながら大きく左にカーブ。目の前にはシンプルなトンネルが。間髪いれず、ライドはトンネルへと突っ込んでいく。真っ暗闇が迫ってきて、一瞬で全身を包み込む。ズボッと音が聞こえそうだ。

トンネルに入ると疾走音が反響して不思議な感じ。しかしそんなものを感じている暇は無い。それなりに長さのあるトンネルだが、こちらは時速140km/hオーバー。一瞬で外へ飛び出す。


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